一年前の私は、毎朝五時に響き渡る鳩の鳴き声と、ベランダに散乱する大量の糞に、精神的な限界を迎えていました。お気に入りの椅子に座ってコーヒーを飲むこともできず、洗濯物には常に不吉な影がつきまとう。私の平和な家は、完全に鳩に占拠された「汚染地帯」となっていました。そこから始まった私の鳩よけの旅は、まさに試行錯誤と挫折の連続でしたが、最終的に辿り着いた「防鳥ネットの完全施工」という答えが、私に本当の自由を取り戻してくれました。初期の頃の私は、安易な対策に逃げていました。蛇の形をしたおもちゃを置き、超音波を発生させる機械を導入し、ハッカ油のスプレーを毎日撒きました。しかし、鳩はそれらを嘲笑うかのように、数日後には元の場所に戻ってきました。特に、室外機の裏に巣を作られそうになったとき、私は恐怖を通り越して猛烈な怒りを感じました。このままではいけない。私は中途半端な自分を捨て、プロが使用する最高品質の防鳥ネットを注文し、自分自身で「完全遮断」を完遂することを決意したのです。ネットの設置作業は、想像を絶する精密な作業でした。まずはベランダの汚れを、マスクと手袋を装備した状態で、数時間かけて高圧洗浄機で磨き上げ、除菌しました。そして、ネットを固定するためのフックを、外壁を傷つけない特殊な接着剤で十センチ間隔に配置していきました。ここでの妥協は、即座に敗北を意味します。ネットを張る際、一番苦労したのは、エアコンの配管がネットを貫通する部分の処理でした。わずかな隙間も作らないよう、ネットを細かく切り、結束バンドを駆使して隙間なく繋ぎ合わせました。作業を終えた頃には、指先はボロボロで体中が筋肉痛でしたが、ベランダ全体が目に見えないほど細い黒い糸の幕に包まれた姿を見て、私は確かな手応えを感じました。それから数日間、私は窓越しに鳩の様子を観察しました。かつての「主」たちは、いつものように飛来しましたが、ネットという見えない壁に阻まれ、空中で戸惑う姿を見せました。何度か体当たりを試みたようですが、一ミリの侵入も許さない私の鉄壁の防御を前に、彼らはついに諦めて、どこか遠くの建物へと去っていきました。あの瞬間の解放感といったら、言葉では言い表せません。一年が経った今、私のベランダは、以前よりもずっと清々しく、健やかな風が流れています。防鳥ネットの設置は、確かに手間もコストもかかります。しかし、中途半端なグッズに無駄金を使い続けるよりも、最初から「物理的な遮断」という究極の選択をすることが、結果として最も安上がりで、かつ精神的な健康を守るための最善の道だったと確信しています。鳩よけの旅の終着点は、自らの手で築いたこの一分の隙もない城壁の中にありました。今日、私は再びベランダで穏やかにコーヒーを味わっています。
鳩の来ないベランダを取り戻した私の防鳥ネット完遂までの道