ゲジゲジとの遭遇は、一度経験するだけで十分です。二度とあの不快な思いをしないためには、彼らを駆除するだけでなく、そもそも家の中に侵入させないための「予防策」を徹底することが最も重要です。ゲジゲジが好む環境を家の中から排除し、侵入経路を物理的に塞ぐことで、彼らにとってあなたの家を「魅力のない、侵入困難な要塞」に変えることができます。予防策の柱は、「湿気対策」「餌の排除」「侵入経路の封鎖」の三つです。まず、最も重要なのが「湿気対策」です。ゲジゲジは乾燥した場所では生きていけません。家全体の湿度を下げることが、最大の防御策となります。定期的な換気を心がけ、特に湿気がこもりやすい風呂場や洗面所、キッチンでは換気扇を積極的に回しましょう。除湿機やエアコンのドライ機能の活用も非常に効果的です。押し入れやクローゼット、シンクの下などには、置き型の除湿剤を設置し、湿気が溜まらないように工夫してください。次に、「餌の排除」です。ゲジゲジが家の中に侵入する最大の目的は、餌となるゴキブリやクモなどの小虫を探すためです。つまり、これらの餌となる害虫を家から駆除することが、結果的にゲジゲジを呼び寄せないことに繋がります。食べかすや生ゴミを放置せず、家の中を常に清潔に保ち、ゴキブリ用のベイト剤(毒餌)を設置するなどして、他の害虫の発生を抑制しましょう。餌がなければ、ゲジゲジもわざわざ危険を冒してまで家の中に留まる理由がなくなります。そして、最後の仕上げが「侵入経路の封鎖」です。ゲジゲジは、私たちが思う以上にわずかな隙間からでも侵入してきます。窓のサッシの隙間や、網戸の破れ、壁に開けられたエアコンの配管用の穴の周り、換気扇、排水口、建物の基礎部分のひび割れなど、家の中と外を繋ぐ可能性のあるあらゆる隙間を、パテやコーキング剤、隙間テープなどを使って徹底的に塞いでしまいましょう。特に、家の周りの環境整備も重要です。落ち葉や枯れ草が積もっていたり、植木鉢が壁際に密集していたりすると、それがゲジゲジの格好の隠れ家となります。家の周囲を常に清潔に保ち、風通しを良くしておくことも忘れないでください。これらの地道な対策を組み合わせることで、ゲジゲジとの遭遇率を劇的に下げることができるはずです。